【日语天天听】羊飼いと海
羊飼いと海
海岸で羊に草を食べさせていた羊飼いが、波もない穏やかな海を眺めて、
「羊を飼うよりも、船を使って商売をするほうがよさそうだな」と、考えました。
そこで、羊を全部売って、そのお金でナツメヤシの実を買って、船に積んで海に出ました。
ところが、すぐに激しい嵐が起こって船が沈みかけたので、積み荷のナツメヤシの実を全部海に捨てて、空の船でやっと助かりました。
その後、だいぶ経ってから、1人の男が同じ海辺にやって来ました。
「ああ、なんと穏やかな、いい海だろう」
確かに、その時海は静かでした。
しかし、あの羊飼いが、その人に向かって言いました。
「なあに、この海は、もっとナツメヤシの実が食いたいのですよ。だからわざと、穏やかなふりをしているのです」
このお話しは、不幸な出来事が人間にとってよい戒めになる、ということを教えています。
穏(おだ)やか:风平浪静。
ナツメヤシ:椰枣。
嵐(あらし):暴风雨。
沈(しず)みかける:即将沉没。
食(く)う:吃。
出来事(できごと):事情;变故。
戒(いまし)め:教训。
牧羊人与海
有个牧羊人在海边让羊吃草,他望着没有波浪,平静的大海想:“比起放羊,用船做买卖好像更好。”
于是,他卖掉了全部羊,用那些钱买了椰枣,装船出海了。
不料,很快就刮起了大风暴,船将要沉下去,他只得把所装的货物椰枣全都抛到海里,才乘坐着空船幸免遇难。
很久之后,一个人来到了同一片海边。他说:“啊,多么平静美丽的海啊!”
的确那时候大海很平静。
可是,牧羊人却对他说:“什么?是大海想要吃更多椰枣的果实了,所以才故意装得如此宁静。”
这故事告诉我们,不幸的事对人们来说,能成为很好的教训。
东福寺方丈庭园
重森三玲
京都
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